はじめに
【先に結論】私は退職後も傷病手当金を受け取れました。ただ、最初に届いた支給決定通知は0円でした。実際に支給の対象になったのは、退職翌日の4月1日以降の分です。
退職後も続けて受け取るには条件があり、加入している健康保険や個別の状況によって扱いは変わります。
この記事では、私が実際にたどった「退職前の相談→申請→最初の支給決定→退職後の受給」の流れを短くまとめ、くわしい内容はテーマごとの記事へご案内します。
※この記事は、傷病手当金を目的に退職をすすめるものではありません。私自身は、体調を崩しながらも何年も通院を続け、働き方を調整しながら会社員生活を続けてきました。そのうえで、退職を本格的に検討する段階になってから、自分の状況で申請できるのかを具体的に確認し、必要な手続きを進めました。ここでは、そのときに確認したこと、申請前に不安だったこと、支給が始まってから感じたことを、ひとつの体験記録としてまとめています。制度の条件や金額は人によって異なるため、最終的にはご加入の健康保険組合や公的機関で確認してください。
私の場合の流れ|退職前の相談から受給まで
- 退職前:心療内科の先生と会社の担当者に、退職後も申請できるかを相談しました
- 2026年3月31日:退職しました
- 4月1日(退職翌日):申請書を持って受診しましたが、4月分は「4月30日以降でないと書けません」と言われました。その日に書いてもらえたのは、在職中に休んでいた3月下旬の分です
- 第1回の支給決定:3月下旬の分は0円でした。最初の3日間は待期期間で、残りの日は有給休暇の給与が傷病手当金の額を上回っていたためです
- 退職後:4月1日以降の分が実際の支給の対象になり、1か月ごとに区切って申請しました。4月分(30日分)は、支給決定通知書で333,390円と確認しました
待期期間や有給休暇の扱い、申請時につまずいたこと、実際の受給額については、このあとテーマごとに紹介します。
傷病手当金とは?まずここから確認してください
ここでは、「傷病手当金とは何か」と「退職後でも申請できる条件」から確認していきます。
傷病手当金は、業務外の病気やけがで仕事に就けず、給与が出ない期間に、健康保険から支給されるお金です(連続する3日間の待期のあと、4日目から支給されます)。
退職後でも、条件を満たしていれば継続して受給できます。
協会けんぽは「資格喪失後の継続給付」について、資格喪失の日の前日(退職日等)までに被保険者期間が継続して1年以上あり、資格喪失日の前日に現に傷病手当金を受けているか受けられる状態であれば、資格喪失後も引き続き支給を受けることができる、と説明しています。ただし、一度仕事に就くことができる状態になった場合は、その後また就けない状態になっても支給されない、とも書かれています。(出典:協会けんぽ「傷病手当金」)なお私が加入していたのは健康保険組合なので、細かい運用は加入先によって異なります。
よく似た名前で雇用保険の「傷病手当」という制度もありますが、この記事で扱っているのは、健康保険の「傷病手当金」です。
制度の基本と、退職後も受け取れる条件は、こちらにまとめています。
▶︎ 傷病手当金とは?退職後も受け取れる条件を50代がわかりやすく解説
退職前に準備しておいてよかったこと
退職前に動ける状態なら、申請の段取りは早めに確認しておくと安心です。
私自身は、退職翌日に医師へ申請書の記入を頼んだところでつまずきました(次の章でくわしく書きます)。
私がやっておいてよかったこと、もっと早くやればよかったことをまとめています。
▶︎ 退職前にこれをやっておくと万全|傷病手当金の申請準備まとめ
申請で失敗しかけた話|事後申請の落とし穴
退職翌日に病院へ飛び込んだとき、「それはまだ書けません」と言われて焦りました。
傷病手当金の申請には、医師に意見書を書いてもらう必要があります。
医師に書いてもらえるのは、すでに過ぎた期間の分だけでした。
そのとき何が起きて、どう申請したかは、こちらにまとめています。
▶︎ 退職翌日に病院へ飛び込んだら「それはまだ書けません」と言われた話|傷病手当金・事後申請の落とし穴
申請後〜支給開始までにわかってきたこと
申請書を出してから、支給が決まって振り込まれるまでには、少し時間がかかりました。
実際に受け取ってみて、わかったことは次の2つです。
- 在職中に有給休暇で給与が出ていた期間の分は、支給決定通知が0円だった
- 自分で見込んでいた金額と、支給決定通知書に書かれた実際の金額は違っていた
受給額の計算方法と、私の実際の金額は、こちらにまとめています。
▶︎ 退職後の傷病手当金はいくらもらえる?50代の実体験と生活設計のリアル
傷病手当金を受け取る一方で、自分で払うことになったお金
傷病手当金が入る一方で、退職後は健康保険料や国民年金を自分で払うことになりました。
私は、健康保険は1年目に任意継続を選び(月56,500円)、国民年金は免除申請も考えましたが、最終的に2年分(418,510円)を前納しました。
国民年金の切り替えをマイナポータルで進めた記録はこちらです。免除申請が離職票待ちで一度止まった経緯も書いています。

任意継続と国民健康保険のどちらにするかで迷った経緯は、こちらにまとめています。

このシリーズの関連記事まとめ
傷病手当金に関する記事を、読む順番に並べました。
【STEP1:制度を理解する】
▶ 傷病手当金とは?退職後も受け取れる条件を50代がわかりやすく解説
【STEP2:退職前の準備】
▶ 退職前にこれをやっておくと万全|傷病手当金の申請準備まとめ
【STEP3:申請時の注意点】
▶ 退職翌日に病院へ飛び込んだら「それはまだ書けません」と言われた話|傷病手当金・事後申請の落とし穴
【STEP4:受給額を確認する】
→ 退職後の傷病手当金はいくらもらえる?50代の実体験と生活設計のリアル
【STEP5:受給しながら次に備える】
傷病手当金を受けながら、失業給付の受給期間延長をした体験はこちら
まとめ|申請から支給開始までで伝えられること
傷病手当金は、条件を満たせば退職後でも使える大切な制度です。
ただ、知らないままだと、「医師にいつ書いてもらえるのか」「在職中の分と退職後の分をどう分けるのか」で迷いやすいと感じました。
私自身、退職直後に病院で「まだ書けません」と言われたときは焦りました。
制度のすべてを語れるわけではありませんが、準備から申請、そして支給開始までの流れについては、同じ状況にある方の参考になると思って書いています。
退職を決断するまで、私はずっと「このままで本当に大丈夫なのか」と不安を抱えていました。
退職を考えるようになった背景や、当時のリアルな気持ちはこちらにまとめています。


傷病手当金の申請だけでなく、退職後1ヶ月の生活全体がどう変わったのかも別記事でまとめています。

制度のポイントを質問形式でざっと確認したい方は、よくある質問|50代退職・お金・投資のリアルQ&Aもあわせてどうぞ。
退職前後の手続き全体を時系列でまとめた親記事もあわせてどうぞ。


