退職後に傷病手当金を受け取れると知ったとき、正直かなり救われました。
体が限界でも、収入がゼロになるのが怖くて辞められない。
そんな気持ちがずっとありました。
私がいちばん知りたかったのは、制度の細かい説明以上に、
「で、実際いくらくらいもらえるのか」
ということでした。
この記事では、50代前半で退職した私が、
- 傷病手当金の金額をどう考えたか
- 生活費とどう照らし合わせたか
- 何が安心材料で、何が不安だったか
を、体験ベースでまとめます。
なお、実際の生活費とのバランスも重要になります。
退職後の生活費については、こちらで実体験ベースでまとめています。
▶ 50代退職後の生活費(月25万円)の考え方
この記事は、傷病手当金の細かい受給条件の説明よりも、実際にいくらもらえて生活費とどう照らし合わせたか——という金額と生活設計に振った内容です。受給できるかどうかの条件は、別記事にまとめています。
なお、この記事は傷病手当金を目的に退職することをすすめるものではありません。体調を崩して退職したあとに、制度を確認して申請した記録です。
※傷病手当金の金額・受給要件・受け取れる期間は、加入している健康保険や個別の状況によって異なり、制度内容が変わることもあります。この記事の金額は、私の場合の実績と目安です。最新の情報や、実際に受け取れるかどうかは、加入している健康保険や勤務先にご確認ください。
結論:傷病手当金は、生活を立て直すための「土台」でした
私が傷病手当金について調べて最初に感じたのは、
生活費を全部まかなうお金というより、生活を立て直すための土台になるお金だということです。
ゼロと比べれば本当に大きいです。
この制度を知っていたかどうかで、退職に踏み切れるかどうかが変わる人もいると思います。
ただし、実際の暮らしには
- 住民税
- 健康保険料
- 国民年金
- 通院費
- 日々の生活費
などもあります。
だから私は、傷病手当金だけを見て安心するのではなく、
家計全体の中の大事な柱の1本として考えるようにしました。

傷病手当金っていくらもらえるのか、計算方法がよくわからなくて正直不安でした…

私の場合は、計算式がわかると自分で試算できて、少し落ち着きました。まず「標準報酬月額」を確認するところから始めました。
私が想定した金額と、実際に支給された金額
この記事を最初に書いた時点では、標準報酬月額28万円の例をもとに、月18万円台後半と概算していました。
しかし、この概算は支給決定通知書で確認した実際の支給額とは一致していませんでした。以下では、通知書に基づく実績を記載します。
・4月分(30日分):333,390円
・5月分(31日分):344,503円
・支給日額:11,113円(2か月合計:677,893円)
支給日額は、原則として支給開始日の属する月以前の直近の継続した12か月の標準報酬月額の平均をもとに計算されます。
当初の想定より、実際の支給額は大きくなりました。想定はあくまで自分の概算で、私の場合は支給決定通知書で実際の金額を確認できました。これが実際に受給して感じたことです。
なお、傷病手当金そのものは非課税です。ただし、任意継続の健康保険料・国民年金・住民税などは別途自分で支払う必要があります。
それでも、事前に「だいたいこのくらい」と置けるだけで、気持ちはかなり違いました。
会社員時代の手取りよりは下がります。
でも、まったく無収入になるわけではない。
この差は本当に大きいです。
傷病手当金の計算式と月額目安
傷病手当金の支給額は、次の式で計算されます。
支給開始日の属する月以前の直近の継続した12か月の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 2/3 = 1日あたりの支給額
(例:平均28万円 → 28万÷30×2/3 ≒ 約6,222円/日)
月ごとの目安(30日換算)は次の通りです。
| 退職前の標準報酬月額 | 月あたりの受取目安 |
|---|---|
| 20万円 | 約13.3万円 |
| 25万円 | 約16.7万円 |
| 28万円 | 約18.7万円 |
| 30万円 | 約20.0万円 |
| 35万円 | 約23.3万円 |
| 40万円 | 約26.7万円 |
| 50万円 | 約33.3万円 |
※標準報酬月額は、実際の月給と多少ずれる場合があります。健保の等級表または加入中の健康保険組合に確認してください。
※支給は最大18か月(支給開始から通算)。また退職後は条件を満たした期間のみ継続して受け取れます。

実際に振り込まれるまで、本当にもらえるか何度も確認してしまいました…

退職後受給には条件がいくつかあります。チェックリストで一つずつ確認しておくと安心ですよ
傷病手当金だけで生活を組み立てるのは不安でした
一方で、傷病手当金だけで生活を回そうとすると、やはり不安は残りました。
理由はシンプルで、退職後は思った以上に固定費が重いからです。
- 任意継続の健康保険料
- 住民税
- 国民年金
- 医療費
- 日々の生活費
👉 実際の生活費については、こちらで詳しくまとめています
▶ 50代退職後の生活費(月25万円)の考え方
このあたりを含めると、傷病手当金はとてもありがたい一方で、
それだけで完全に安心という感じではない、というのが正直な感覚でした。
家計全体で見たときに、ようやく現実が見えました
最終的に少し安心できたのは、傷病手当金を単独で見るのではなく、
家計全体で見るようにしたときです。
わが家の場合は、
- 傷病手当金
- 妻の収入
- 配当収入
- 手元の現金
を合わせて考えることで、ようやく現実的な見通しが持てました。
最初は「傷病手当金だけで足りるのか」と考えてしまい、不安ばかりが大きくなっていました。
でも実際には、支えは1つだけではありませんでした。
退職後は収入だけでなく、資産の使い方も重要になります。
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最長18か月受け取れる可能性がある(ただし条件あり)
傷病手当金は、条件を満たせば
支給開始日から最長1年6か月(18か月)継続して受け取れる可能性があります。
この「すぐ終わるわけではない」という点は、精神的にもかなり大きかったです。
ただし、退職後も受け取り続けるには条件があります。
- 退職時点で傷病手当金を受給中、または受給要件を満たしていること
- 健康保険の被保険者期間が継続して1年以上あること
この2つを満たしていないと、退職後の継続受給はできません。
私の場合は条件を満たしていたので、
「まず休む → 体調を整える → 生活を立て直す → そのうえで今後を考える」
という時間を持てる可能性があることが、安心材料になりました。
退職後は、いつまで受け取れる?「18か月」の計算起点を知っておく
よく誤解されるのが、「退職してから18か月もらえる」という理解です。実際には、少し違います。
傷病手当金の受給期間は、支給が始まった日から通算して最長1年6か月(18か月)です。在職中にすでに受け取っていた月数も、この18か月に含まれます。
| 在職中の受給期間 | 退職後の残り上限 |
|---|---|
| 受け取らずに退職 | 最長 18か月 |
| 6か月受け取り後に退職 | 最長 12か月 |
| 12か月受け取り後に退職 | 最長 6か月 |
私の場合、実際の支給開始日は退職翌日でした。支給対象期間は、この支給開始日から通算1年6か月です。「退職してから」ではなく「支給開始から」が起点——この違いを知っているだけで、生活計画が全然変わってきます。
退職前にやっておいてよかったこと
① 制度をざっくり理解したこと
存在を知っているだけで、見える景色が変わりました。
② 生活費を把握したこと
「いくら必要か」を知ることが安心の第一歩でした。
③ 固定費を見える化したこと
退職後に自分で払うものを書き出すだけで、不安は整理されます。
④ 家計全体で見たこと
1人の収入ではなく、家計単位で考えることが重要でした。
傷病手当金を調べている方へ
「体がつらい。でもお金が不安で休めない」
私もまさにそうでした。
だからこそ思うのは、
傷病手当金は人生を立て直すための大事な制度だということです。
収入がゼロにならないだけで、見える景色は本当に変わります。
退職後のお金の全体像はこちらでもまとめています。
▶ 50代退職後の生活費|月25万円でどう考えたか
まとめ:ゼロじゃないだけで、選択肢は大きく変わる
退職後の傷病手当金は、
生活をすべてまかなうお金というより、生活を支える土台でした。
- だいたいの金額を把握する
- 生活費と照らし合わせる
- 固定費も含めて考える
- 条件を事前に確認する
- 家計全体で見る
この5つをやるだけでも、不安はかなり整理できます。
傷病手当金は完璧な収入ではありません。
でも、「ゼロではない」というだけで、選択肢は大きく変わります。
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傷病手当金の申請だけでなく、退職後1ヶ月の生活全体がどう変わったのかも別記事でまとめています。


