退職後の健康保険をどうするか。
任意継続にするのか、国民健康保険に切り替えるのか。
私も退職前後に、ずいぶん迷いました。
保険料だけを見れば、どちらが安いかは人によって変わります。
前年所得、家族構成、住んでいる自治体、扶養の有無で結果が変わるからです。
私の場合は、最終的に「1年目は任意継続、2年目は国保が安ければ切り替え予定」の2段階で決めました。
ただし、安さだけで決めたわけではありません。
退職直後の手続きや、傷病手当金との関係も含めて、総合的に判断しました。
この記事では、50代で退職した私が、
- 任意継続と国保で何を比べたか
- 私の場合の実額(あくまで私のケース)
- なぜ1年目は任意継続を選び、2年目は国保が安ければ切り替える予定なのか、その決め手
- 退職後にすぐ確認したほうがいいポイント
を、体験談として整理します。
体調不安を抱えながらの退職で、複雑な比較を続ける余裕はありませんでした。
それでも、退職前から少しずつ確認していたことで、なんとか期限内に判断できた、というのが正直なところです。

Google検索で、ほかの人の経験談も見ながら調べていました。

退職前から調べてたから、期限内に判断できたんだね。
日本では、退職後も原則として公的医療保険に加入する必要があります。
そのため、退職後の健康保険は「入るかどうか」ではなく、「任意継続にするか、国民健康保険にするか、家族の扶養に入るか」を考えることになります。
この記事では、私が実際に迷った「任意継続」と「国民健康保険」を中心にまとめます。
この記事の結論
私の場合は、「1年目は任意継続、2年目は国保が安ければ切り替える予定」の2段階で決めました。
1年目に任意継続を選んだのは、前年所得が高めで扶養家族もいたため、世帯総額で見通しが立てやすかったからです。2年目以降は前年所得が下がり、扶養に入れていた家族の状況も変わるため、国保のほうが安ければ切り替えて、保険料負担を下げる予定です。実際の保険料を比較してから最終的に決めます。
ただし、任意継続が誰にとっても正解というわけではありません。1年目から国保のほうが安くなる人もいます。
大切なのは、前年所得・家族構成・自治体の保険料・任意継続の申請期限を、退職前後に「自分の条件で」確認することです。
この記事は、2026年3月末に退職した私が、健康保険を任意継続にするか国民健康保険にするかを実際に比べて決めたときの記録です。保険料は前年所得や自治体によって変わるため、最終的な確認は加入先の健康保険組合やお住まいの市区町村の窓口でお願いします。
| 退職日 | 2026年3月31日 |
| 選んだ制度 | 1年目は任意継続、2年目は国保が安ければ切り替え予定 |
| 任意継続の保険料(1年目の実額) | 665,964円(約67万円) |
| 決め手 | 保険料だけでなく傷病手当金との関係も含めて総合判断 |
私の結論|1年目は任意継続、2年目は国保が安ければ切り替え予定です
私の場合は任意継続を選びました
退職後、私は任意継続を選びました。
退職時に加入していた健康保険に申請して、手続きを進めました。
任意継続には申請期限があります。資格喪失日(退職日の翌日)から原則20日以内です。
私の場合は、退職前から比較していたので、退職後すぐに申請できました。
退職後にゆっくり考える余裕はなかったというのが正直なところです。
決め手3つ|手続きの見通し・扶養・体調不安
私が任意継続を選んだ決め手は、大きく3つです。
決め手1:退職直後の手続きが重なる時期に、見通しを立てやすかった
退職直後は、失業給付、年金、住民税、傷病手当金と、初めての手続きが続きます。
そのときに、加入していた健康保険をそのまま続けられる任意継続は、心理的な負担が少ないと感じました。
決め手2:扶養家族の扱いがイメージしやすかった
私には扶養に入れていた家族がいたため、扶養の扱いも判断材料になりました。
任意継続では扶養を継続できる可能性があり、家族の保険料計算がシンプルになります。
国保には扶養という考え方がないため、家族構成によっては保険料が高くなる可能性がありました。
決め手3:体調不安があり、複雑な比較を続ける余裕がなかった
退職前後は体調不安を抱えていました。
複雑な比較を続けるよりも、知っている制度を続けるほうが、心理的な負担が少ないと感じました。
数字だけで見れば、もっと細かく比較する方法もあったと思います。
ただ、当時の自分の状態を考えると、「落ち着いて手続きできること」も大事な判断材料でした。
選ばなかった国保の理由(1年目)
1年目に国保を選ばなかったのは、私の場合は次の3点で見送る判断になったからです。
- 退職した年は前年所得が高く、国保の保険料が高くなる見込みだった
- 扶養家族がいたため、世帯全員分の計算になる国保は負担が増える可能性があった
- 退職直後の体調不安のなか、新しい制度に切り替える心理的負担を避けたかった
これはあくまで私のケースです。
退職時の前年所得がもっと低かったら、家族構成が違ったら、私でも1年目から国保を選んでいた可能性は十分あります。
2年目は国保が安ければ切り替え予定|任意継続は1年目だけの選択
私の場合、任意継続は「1年目限定」と決めています。2年目からは、国保のほうが安ければ切り替える予定です。
理由は2つです。
- 1年目より2年目のほうが、国保の保険料が下がる見込み:国保は前年中の所得をもとに計算されます。3月末退職の場合、2年目は退職した年の所得が基準となり、給与所得は1〜3月分になるため、保険料が下がる可能性があります。
- 扶養に入れていた家族の状況が変わる可能性がある:2年目以降は扶養に入れていた家族の状況も変わる予定で、任意継続のメリット(扶養継続)が薄れます。
任意継続は最長2年間続けられますが、私の場合は1年目だけ任意継続を使い、2年目は国保のほうが安ければ切り替えて、世帯の保険料負担を下げる予定です。
これも私のケースに過ぎず、人によって2年目以降の最適解は変わります。
任意継続と国保の違いざっくり整理|4つの軸で見る
ここからは、任意継続と国保の違いを、4つの軸で整理します。
具体的な金額・条件は、必ずご自身の加入していた健康保険・お住まいの市区町村でご確認ください。
保険料の決まり方の違い
- 任意継続:退職時の標準報酬月額をもとに計算(健保ごとに上限あり)
- 国保:前年所得をもとに、市区町村ごとの料率で計算
任意継続は退職時の給与水準で決まり、国保は前年所得で決まります。
退職した年の国保は、前年の高い所得をベースに計算されるため、退職1年目は思っていたよりも高くなることがあります。
手続き先の違い
- 任意継続:退職前に加入していた健康保険の窓口
- 国保:お住まいの市区町村の国保担当窓口
任意継続は加入していた健康保険、国保は自治体の国保担当窓口、と覚えておくと分かりやすいです。
期限の違い
- 任意継続:資格喪失日(退職日の翌日)から原則20日以内
- 国保:資格喪失日(退職日の翌日)から原則14日以内
任意継続は20日、国保は14日です。
どちらも資格喪失日が起点になります。
カレンダーに期限を書いておかないと、退職後の手続きに紛れて気づいたら過ぎていた、ということが起きやすいので注意です。
扶養の取り扱いの違い
- 任意継続:扶養家族を継続できる場合あり(条件は加入していた健康保険で確認)
- 国保:扶養という考え方がない(家族それぞれの保険料が発生)
これが、家族のいる50代退職者にとって大きな違いになります。
扶養家族の人数によっては、任意継続のほうが世帯総額で安くなることもあります。
| 比較項目 | 任意継続 | 国民健康保険 |
|---|---|---|
| 保険料の決まり方 | 退職時の標準報酬月額がベース | 前年所得がベース |
| 手続き先 | 加入していた健康保険 | お住まいの市区町村の国保担当窓口 |
| 期限 | 資格喪失日から20日以内に、加入していた健康保険へ申請 | 資格喪失日から14日以内に、市区町村窓口で届出 |
| 扶養 | 継続できる場合あり | 扶養の考え方なし |
私が実際に支払った任意継続1年目の保険料
任意継続と国保のメリット・デメリット比較(全体像)
まずは、任意継続と国保の違いをざっくり整理しておきます。細かい理由は、このあとの章で順番に書いていきます。
| 比較項目 | 任意継続 | 国民健康保険 |
|---|---|---|
| 保険料の見通し | 退職時の標準報酬月額がベース。1年目は安定的に計算しやすい。 | 前年所得ベース。1年目は会社員時代の所得で計算されるため高めになりやすい。 |
| 1年目の負担感 | 会社負担分がなくなり、給与明細で見ていた金額のおおむね2倍が目安。 | 前年所得が高めだと、1年目は任意継続より高くなるケースがある。 |
| 家族の扶養 | 扶養家族を継続できる場合あり(条件は加入していた健康保険で確認)。 | 扶養という考え方がなく、家族それぞれの保険料が発生する。 |
| 手続きの分かりやすさ | 加入していた健康保険に申請。退職時に案内をもらえるケースが多い。 | 市区町村窓口で手続き。自治体ごとに対応が異なる。 |
| 向いているケース | 扶養家族がいる・前年所得が高め・1年目の見通しを優先したい人。 | 軽減制度の対象になる・扶養家族がいない・前年所得が低めの人。 |
| 注意点 | 期限が短い(20日以内)。本人の申出で途中の資格喪失は可能。国保へ移る場合は、保険料を事前に確認。 | 自治体差が大きい。退職1年目は前年所得の影響で高めになりやすい。 |
大事な前提
ここから書く金額は、すべて「私の場合」のケースです。
任意継続の保険料は、退職時の標準報酬月額・加入していた健康保険の制度・家族構成で変わります。
国保の保険料は、前年所得・家族構成・お住まいの自治体の料率で変わります。
「自分はいくらになるか」は、加入していた健康保険と、お住まいの市区町村の国保担当窓口で必ず確認してください。
任意継続の保険料|1年目で約67万円(私の場合)
私の場合、任意継続の保険料は1年目で合わせて665,964円でした。ざっくり言えば、およそ67万円です。
正直、安い金額ではありません。
内訳は、初回の4月分が56,500円。そのあと5月分から翌年3月分までの11か月分をまとめて前納して609,464円でした。
| 対象 | 実際の支払額 |
|---|---|
| 2026年4月分 | 56,500円 |
| 2026年5月〜2027年3月分(11か月分を前納) | 609,464円 |
| 1年目合計 | 665,964円(約67万円) |
ただし、これはあくまで私のケースです。
任意継続の保険料は、退職時の標準報酬月額(その健康保険で定められた上限あり)・加入していた健康保険・家族構成で変わります。
私の金額をそのまま基準にせず、加入していた健康保険でご確認ください。
国保の保険料は、どう決まるか
国保の保険料は、前年所得と世帯の状況、そしてお住まいの市区町村の料率で決まります。
具体的な金額は、自治体ごとに大きく違います。
同じ前年所得・同じ家族構成でも、住んでいる自治体が変われば保険料が変わります。
ネット上の「国保の保険料は◯円」という記事は別の自治体のケースの可能性があるので、自分の市区町村で確認するのが確実です。
Webサイトにはシミュレーションページが用意されている場合もあります。ただ、条件の入れ方や対応している範囲はサイトによって違うため、あくまで目安として見るのが安全です。
なお、この記事では国民健康保険にした場合の私の金額は掲載していません。その理由は、あとの章に書いています。
保険料の金額だけで決めないほうがいい理由
任意継続と国保の保険料は、家族構成や前年所得によって大きく差が出ることもあれば、ほとんど差がないこともあります。
私の場合は、家族構成と前年所得を加味した結果、1年目は任意継続のほうが世帯総額で見通しが立ちやすいと判断しました。
ただし、これも私のケースに過ぎず、人によって結論は変わります。
支払い時期の違いも、見落としやすいポイントです。
任意継続は前納にすると割引がある場合がある一方、口座から一気に出ていきます。
国保は自治体ごとに納付スケジュールが違うため、納付通知のタイミングは必ず確認しておきたいところです。
任意継続のメリット・デメリット
任意継続には、知っておきたい特徴があります。
ここでは制度の特徴を、私の理解の範囲でまとめます。
最終的な金額・条件は、加入していた健康保険にご確認ください。
メリット1|会社員時代の健康保険を続けられる
任意継続を使うと、退職前と同じ健康保険を、最長2年間続けられます。
病院での自己負担割合は、在職中と同じく原則3割です。
退職直後にまったく違う制度へ切り替えるよりも、心理的な負担は少なくなります。
メリット2|扶養家族がいる場合、世帯の保険料を抑えられる場合がある
任意継続では、扶養家族の人数で保険料が大きく変わらないケースがあります。
家族構成によっては、これが大きな差になります。
ただし扱いは加入していた健康保険によって異なるため、必ずご自身の加入先で確認してください。
メリット3|手続きの見通しを立てやすい
任意継続は、加入していた健康保険に申請する形なので、退職直後の手続きとして見通しを立てやすいです。
申請書類も比較的シンプルで、退職時に案内をもらえるケースもあります。
デメリット1|会社負担分がなくなり、保険料が高く感じやすい
会社員時代は、健康保険料を会社と折半で払っていました。
任意継続では、その「会社負担分」が自分の負担になります。
そのため、退職前の給与明細で見ていた金額のおおむね2倍が、ざっくりした目安になります。
「思ったより高い」と感じる人が多いのは、ここが理由です。
デメリット2|申請期限が短い(資格喪失日から20日以内)
任意継続の申請期限は、資格喪失日から原則20日以内です。
この期間に、加入していた健康保険に申請書類を出す必要があります。
退職直後は他にも手続きが多く、20日はあっという間に過ぎます。
退職前から比較しておくほうが、判断する余裕が生まれます。
デメリット3|途中でやめるなら、その後の保険料を確認する
現在は、本人の申出によって任意継続を途中でやめることができます。
資格喪失日は、申出が受理された月の翌月1日です。
ただし、その後に国民健康保険へ加入する場合の保険料は条件によって変わります。「国保のほうが安そう」というだけで判断せず、切り替える前に確認しておくことが大切です。
国民健康保険のメリット・デメリット
次に、国民健康保険(以下、国保)について整理します。
国保は自治体ごとに保険料の計算方法が違うため、ここでは「考え方」を中心にまとめます。
具体的な金額は、必ずお住まいの市区町村の国保担当窓口でご確認ください。
メリット1|前年所得によっては任意継続より安くなることがある
国保は前年所得をもとに計算されるため、退職した年は会社員時代の所得が影響します。
ただ、退職翌年度以降は所得が下がる方が多く、保険料も下がる傾向があります。
退職1年目だけでなく、2年目以降も含めて考えるのが大切だと感じました。
メリット2|軽減制度がある自治体が多い
多くの自治体では、離職理由などによって国保の保険料が軽減される制度があります。
非自発的離職(会社都合など)に該当すれば、保険料が大きく下がるケースもあります。
自分が軽減制度の対象になるかどうかは、お住まいの市区町村の国保担当窓口で確認できます。
デメリット1|扶養という考え方がない
国保には「扶養」という考え方がありません。
家族の人数分、それぞれに保険料が計算されます。
家族の人数によっては、任意継続より保険料が高くなることがあります。
50代で家族がいる場合、特に確認しておきたいポイントです。
デメリット2|自治体によって保険料の計算が違う
国保は、市区町村ごとに保険料の計算方法が違います。
同じ所得・同じ家族構成でも、住んでいる自治体が変わると保険料が変わります。
ネット上の体験談は別の自治体のケースの可能性があります。
自分の市区町村の国保担当窓口、または公式サイトで概算を確認するのが確実です。
デメリット3|退職直後は前年所得の影響で高くなりやすい
退職した直後は、前年(会社員時代)の所得をもとに国保の保険料が計算されます。
そのため、退職して収入が減っても、すぐには保険料が下がらないケースがあります。
「退職して収入が減ったから国保が一気に安くなる」とは限らない、という前提で見ておくと、想定外を減らせます。
私がどう比べて、1年目に任意継続を選んだか
まず、事実として書いておきます。
私は市区町村の窓口で国民健康保険の試算をしてもらったわけではありません。退職前にWebでシミュレーションした記憶はありますが、使ったサイトや当時の計算条件は残っていません。そのため、この記事では国民健康保険にした場合の具体的な金額は掲載していません。
確定していること
そのうえで、私が事実として言えるのは次の4つです。
- 退職1年目は扶養1人を継続したかった
- 任意継続と国保を比較検討した
- 1年目は任意継続を選んだ
- 2年目は国保が安ければ切り替える予定
「国保より任意継続のほうが安かった」と言い切れる根拠は、私の手元には残っていません。
ですので、この記事では金額の大小ではなく、何を見て決めたかのほうを書いています。
正確な金額の調べ方
正確な金額を知るには、次の2つを並べるのが確実です。
- 任意継続:退職前に加入していた健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)に、保険料と納付方法を確認する
- 国保:お住まいの市区町村の国保担当課、または自治体のサイトで、退職後に国保へ切り替えた場合の保険料を確認する
国保のほうは、窓口・電話・サイトのどれで確認できるかが自治体によって違います。必要な書類も自治体の案内で違うので、お住まいの自治体の案内でご確認ください。
傷病手当金との関係|健康保険の選択も合わせて確認したい
退職後に傷病手当金を申請するか検討している方には、健康保険の選び方も合わせて確認しておくことをおすすめします。
ただし、傷病手当金は「任意継続を選べば自動的にもらえる」「国保に切り替えると受けられなくなる」といった単純な仕組みではありません。退職時点での被保険者期間や、労務不能の状態など、別の条件を満たしているかどうかで判断されます。
健康保険組合ごとに細かい運用は変わるので、自分の状況で確実なのは、加入していた健康保険組合に直接確認することだと思います。
傷病手当金の受給条件・申請の流れは、別記事にまとめています。健康保険の選択と合わせて参考にしてください。

雇用保険受給期間延長との関係|手続きが同時期に重なる点に注意
退職後の手続きでは、健康保険・傷病手当金・雇用保険が同じ時期に重なって出てくるため、私は順番がわからなくなりかけました。同じように迷う方は、ひとつずつ整理して進めると安心だと思います。
私の場合は、退職直後の体調を踏まえて、雇用保険についてはハローワークですぐに受給手続きへ進まず、受給期間延長の手続きをしました。これは「失業給付をもらわない」という選択ではなく、受け取れる権利を一定期間先に延ばしておくための制度です。
健康保険の任意継続/国保の選択とは別の手続きなので、両方を切り分けて、それぞれの期限と必要書類を確認しておくと安心です。
ハローワークでの受給期間延長の手続きについては、持ち物・流れ・当日の動きを別記事にまとめています。

まとめ|退職後の健康保険で覚えておきたい3点
退職後の健康保険、任意継続と国保のどちらを選ぶか。
最後に、私が大事だと感じた3つの判断軸と、迷ったときの最初の一歩を整理します。
判断軸3つ|「安さ」だけで決めない
退職後の健康保険を決めるときに、私が大事だと感じた判断軸は3つです。
- 前年所得と家族構成(任意継続は退職前の標準報酬月額などがベース/国保は前年所得や世帯状況がベース)
- 手続きの見通し(任意継続は資格喪失日から20日以内に加入していた健康保険へ/国保は14日以内に市区町村窓口へ)
- 退職直後の体調・心理的負担(複雑な比較を続ける余裕があるか)
私の場合は、保険料の安さだけを軸にせず、この3点をまとめて見て1年目は任意継続を選びました。
2年目以降は前年所得が下がり、扶養に入れていた家族の状況も変わる見込みのため、国保のほうが安ければ切り替える予定です(理由は冒頭の章で詳しく書いています)。
ただし、私の前年所得や家族構成が違えば、結論は変わっていたはずです。
迷ったときに最初にすべきこと|「自分の数字」を確認する
迷ったときに確認しておきたいのは、次の2つです。
- 加入していた健康保険に、任意継続の保険料を確認する
- お住まいの市区町村の国保担当課、または自治体のサイトで、国保の概算保険料を確認する
両方の数字を並べて、自分の前年所得・家族構成で見比べる。
ネットの体験談や平均値だけで判断せず、自分の数字を出すことが確実です。
私自身は、任意継続の保険料は加入していた健康保険で確認しました。国保のほうは、退職前にWebでシミュレーションした記憶がありますが、使ったサイトや当時の条件、結果の記録は残っていません。
期限を意識する|資格喪失日から起算
期限はどちらも「資格喪失日(退職日の翌日)」から起算です。
- 任意継続:資格喪失日から20日以内に、加入していた健康保険へ申請
- 国保:資格喪失日から14日以内に、市区町村窓口で届出
退職直後は手続きが重なるので、退職前から少しずつ準備しておくと安心です。
私の場合の補足|任意継続を選んで、傷病手当金が一度断られて、保険料を振り込んだ話
私は1年目に任意継続を選びました。私のケースでは、任意継続の保険料は1年目で合わせて665,964円。ざっくり言えば、約67万円の支払いでした。
同じ時期に、傷病手当金の申請が一度断られる経験もしました(詳しくは別記事に書いています)。このとき感じたのは、退職直後はお金の動きが想像以上に重なるということ。
健康保険料、年金、住民税、生活費。複数の支払いが同時期に出てくるため、退職前から生活防衛資金を準備しておくと安心です。詳しい体験談は退職後10日間のリアル|傷病手当金申請と任意継続の約60万円振り込みで疲れ果てた話の記事を参照してください。
最後に|正解は人によって違う
私の選択は「1年目は任意継続、2年目は国保が安ければ切り替え予定」の2段階でしたが、これは私の前年所得・家族構成・体調を加味した結果です。50代で退職する方それぞれに、それぞれの正解があります。
この記事が、あなたの正解を見つけるための判断材料のひとつになれば嬉しいです。
なお、健康保険の手続きが終わっても、健診や人間ドックの手配まで付いてくるわけではありませんでした。私の場合は、健保は同じままでも、予約は自分でやることになりました。退職後に自分で手配したことと、実際にかかったお金は、こちらにまとめています。

2026年8月24日:この記事を見直し、2点を訂正しました。
(1)任意継続の保険料について「1年分」と書いていた609,464円は、5月分から翌年3月分までの11か月分の前納額でした。初回の4月分56,500円と合わせた1年目の実際の支払額は665,964円です。
(2)国民健康保険の概算について「市区町村窓口で試算した」と書いていましたが、実際には市区町村の窓口では試算していません。事実と異なる記述でしたので、該当箇所と、窓口で確認した体験として書いていた章を削除しました。国保側の金額も、根拠を確認できないため掲載を取りやめています。ご覧いただいた方にお詫びします。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。退職後の健康保険で迷っている方は、傷病手当金・雇用保険・年金・固定費もあわせて整理しておくと安心です。関連する記事を6本ご紹介します。




退職前後のお金や手続きをまとめて質問形式で確認したい方は、よくある質問|50代退職・お金・投資のリアルQ&Aもあわせてどうぞ。
退職前後の手続き全体を時系列でまとめた親記事もあわせてどうぞ。

この記事は「退職するときに、任意継続と国保のどちらを選ぶか」の話です。
その後、任意継続から国保への切り替えを考えた話は、こちらに書きました。


