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50代で高配当株を始めた理由|不安だったから“毎月入る仕組み”がほしかった

50代が高配当株を始めた理由と毎月入る仕組みを整理したアイキャッチ画像 投資・資産運用
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高配当株を始めた理由を聞かれたら、「不安だったから」としか答えられません。

値上がり益がほしかったわけじゃない。FIREを目指していたわけでもない。

パニック障害で体を壊して、「このまま働けなくなったら、どうなるんだろう」と思った時、毎月どこかからお金が入ってくる仕組みが、ただほしかった。

高配当株を続けようと思った原点は、2025年5月に初めて受け取った約2,000円の配当でした。金額そのものは大きくありません。それでも、自分が持っている株から実際にお金が入ってきた。その約2,000円が、いまも自分の投資の土台になっています。

これは投資をすすめる記事ではなく、2026年3月末に退職した私の、退職後の生活設計の一部としての記録です。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

投資には価格変動などのリスクがあります。制度や基礎知識は金融庁の公式サイトもあわせてご確認ください。

パニック障害になって「お金の不安」が一気に押し寄せた

通勤電車の中で、突然息ができなくなりました。

心臓がバクバクして、視界がぼやけて、「このまま倒れるかもしれない」と本気で思いました。パニック障害の最初の発作でした。2003年のことです。

その日から、通勤が怖くなりました。満員電車に乗るたびに「また発作が来るんじゃないか」と体がこわばる。仕事中も、ふとした瞬間に動悸がする。

発作と付き合いながら働き続けるうちに、頭の中にずっと浮かんでいたのは、「この体で、あとどれくらい働けるんだろう」ということでした。

管理職として毎日会社に行っていた頃は、給料が止まるなんて想像もしていませんでした。でも体が動かなくなると、一気に現実が変わります。

「この先、貯金で何年持つ?」「再就職なんてできるのか?」。答えの出ない問いばかりが、頭の中を回っていました。傷病手当金については、退職を決めたあとに、自分が対象になるのかを具体的に調べていきました。

不安が不安を呼ぶような毎日でした。

お金のことが頭から離れない。でも、体は思うように動かない。そのギャップが、いちばんつらかったかもしれません。

高配当株にたどり着いた理由|「毎月入る」が唯一の安心材料だった

インデックス投資だけでは「毎月の安心」が得られなかった

そもそも投資を始めたきっかけは、兄の一言でした。2023年ごろ、何もしないことにもリスクがあるという話を聞いて、そこから自分で調べ始めたのが最初です。

まず始めたのはインデックス投資でした。当時の旧NISAで楽天VTIを買い、その後S&P500も買いました。本やYouTubeで勉強して、「これが正解だ」と思っていました。

投資を始めるまでの気持ちの変化は、50代がインデックス投資を始めた理由に書いています。

でも、しばらく続けるうちに気づいたことがあります。

含み益は増えていく。画面上の数字は右肩上がり。でも、それは「使えないお金」でした。

売らないと現金にならない。売ったら、元に戻せない。

体調を崩して「来月の生活費が心配」という状況の中で、含み益を眺めても安心はできなかったんです。

私が本当にほしかったのは、「画面の数字が増えること」ではなくて、「毎月、口座にお金が入ってくること」だったんだと思います。

※インデックス投資だけでは足りないと感じた経緯は、別の記事で詳しく書いています。

インデックス投資だけじゃ足りない?50代がキャッシュフローを求めて高配当株に没入した話
インデックス投資を続けながら、高配当株も持つことにした理由を、50代で退職を考えた当時の考えと実体験をもとにまとめました。

「配当金が入ってくる」という事実がほしかった

そこから高配当株に目が向きました。

利回りが何%とか、セクター分散がどうとか、正直そこまで考えていませんでした。

ただ、「何もしなくても、お金が入ってくる」という仕組みがほしかった。

金額の大小よりも、「止まっていない」という感覚。給料が止まるかもしれない恐怖の中で、たとえ少額でも「入ってくるものがある」という事実が、唯一の安心材料でした。

退職前、まだ会社に在籍しているうちから、少しずつ高配当株を買い始めました。当時の自分にとっては、「不安に対して何かをしている」という行動そのものが、心の支えだったんだと思います。

初めての配当金は「え、これだけ?」だった

初めて証券口座に配当金が入った日のことは、今でも覚えています。2025年の5月でした。

口座を開いて確認した時の金額は、1,016円と957円。合わせて約2,000円。

正直な感想は、「え、これだけ?」でした。

YouTubeやブログで「配当金で月○万円」「年間配当○○万円」という数字を見ていた分、自分の口座に入った金額を見て、現実を突きつけられた気がしました。

「配当金生活なんて、遠すぎる」

そう思いました。

でも、数日経って気づいたんです。

あのお金は、私が何もしなくても入ってきたものだった、ということに。

会社に行かなくても、体調が悪くても、寝ていても、口座にお金が入っていた。

それは、貯金を崩して生活費に充てるのとは、まったく違う感覚でした。

貯金は減っていく一方です。使うたびに残高が減る。それを見るたびに不安になる。

でも配当金は、少額でも「入ってくるお金」です。減るのではなく、増える方向のお金。

金額は小さかった。でも、「止まらない収入がある」という事実は、想像以上に大きな安心感をくれました。

あの時の「これだけ?」という気持ちと、「でも入ってきた」という気持ち。両方ともが、今の自分の投資を支えている原点だと思います。

退職後の今、余剰資金ができたらやっていること

余剰資金ができたら、保有バランスを見ながら追加投資している

退職した今も、高配当株への投資は続けています。

とはいえ、毎日のように買っているわけではありません。

まずは生活費をしっかり確保する。その上で余剰資金ができたタイミングで、高配当株に回す。それが自分のルールです。

追加投資をする時には、保有している銘柄やセクターの比率を確認します。「この業種に偏りすぎていないか」「配当利回りが下がっている銘柄はないか」。そうやってバランスを見ながら、どの銘柄に追加するかを決めて、指値で注文を入れる。

派手な売買ではありません。「余裕のある時だけ、考えて買う」。それだけです。

でも、この「自分のペースで投資と向き合える」という感覚が、退職後の不安を少しずつ和らげてくれている気がします。

会社員の時は、給料日に自動で積み立てるだけでした。今は自分で考えて、自分で判断して、自分で買う。その一連の行動が、「自分の生活を自分でコントロールしている」という感覚につながっているのかもしれません。

ChatGPTに壁打ちして「分散しすぎ」に気づいた

高配当株を始めた最初の頃は、手当たり次第に買っていました。気づけば単元未満株で90銘柄以上になり、管理が追いつかなくなっていました。

ChatGPTに保有銘柄のリストを見せて相談したことをきっかけに、目的は「配当金の総額を増やすこと」だとはっきりしました。そこから90銘柄を24銘柄に整理しました。

この経験があるから、今も追加投資をする時には必ず「保有比率を確認してから買う」という習慣ができています。

※その後も整理を続けました。90銘柄からどう絞っていったのかは、別の記事にまとめています。

高配当株を90から24銘柄に絞った話|ChatGPTと一緒に整理した50代のリアル
90銘柄に分散しすぎた高配当株をChatGPTと一緒に24銘柄へ整理した50代のリアル体験。銘柄選定の基準と断捨離のプロセスを詳しく公開します。

株価が下がっても「配当が入る」から持ち続けられる

高配当株を持っていると、当然、株価が下がる日もあります。

2024年の夏に相場が大きく動いた時は、さすがにドキッとしました。評価額がガクッと下がって、「売ったほうがいいのかな」と一瞬思いました。

でも、その時に自分を支えてくれたのが、「配当は変わらず入ってくる」という事実でした。

株価は上がったり下がったりする。でも、配当金は企業が減配しない限り、決まった時期に口座に入ってくる。

その「入ってくる」という安心感があるから、値動きに一喜一憂しなくなりました。

もちろん、減配リスクはゼロではありません。でも、「株価が下がった=損した」ではなくて、「株価が下がった=同じ配当利回りの株が安く買える」と考えられるようになったのは、自分にとって大きな変化でした。

高配当株は「不安への小さなお守り」だと思う

高配当株を始めたことで、不安がなくなったかというと、そんなことはありません。

退職後のお金の心配は、正直、今もあります。「この生活をいつまで続けられるのか」「想定外の出費があったらどうしよう」。そういう不安は、たぶんなくならない。

でも、「毎月、配当金が入ってくる仕組みがある」という事実は、確実に自分を支えてくれています。

大きな金額ではありません。配当金だけで生活できるわけでもない。

でも、お守りって、そういうものだと思うんです。

持っているだけで、少しだけ安心する。「何もない」のと「小さくても何かある」のでは、気持ちがまったく違う。

高配当株は、自分にとって「不安への小さなお守り」です。

まとめ|高配当株が「不安の多い私に」合っていた理由

値上がり益を狙う投資と、配当金で安心感を得る投資は、目的が違います。

私は後者でした。「増やしたい」よりも、「入ってくる安心がほしい」。その気持ちが、高配当株にたどり着いた理由のすべてです。

不安を抱えたまま動くのは、怖いです。でも、不安が消えるのを待っていたら、いつまでも動けない。

高配当株は、不安を消してくれるものではありません。でも、不安を抱えたままでも「小さく動ける」手段の一つだと、自分の経験から思っています。

私の場合は、少額から「入ってくる仕組み」を作りました。金額は小さくても、「入ってきた」という事実が、いまも少しだけ支えになっています。

この記事で紹介した内容の詳細は、以下の記事でまとめています。

高配当株とインデックスをどう使い分けているかは、こちらにまとめています。

50代退職後の投資戦略|高配当株とインデックスをどう使い分けたか
50代で退職した私が、高配当株とインデックス投資をどう使い分けているかを実体験ベースで整理。月10万円の配当に必要な元本、新NISA、銘柄整理、証券口座の使い分けまで紹介します。

実際に何を何銘柄持っているかは、2026年4月時点のポートフォリオで公開しています。

50代退職者の高配当株ポートフォリオ22銘柄|配当金年間132万円【2026年4月版】
2026年4月時点の記録です。50代で会社を辞めた私の高配当株22銘柄(日本株18・米国ETF4)の構成と、税引後で年間約132万円だった配当を公開します。配当月をどう分散させたか、なぜ22銘柄に絞ったかまでまとめました。

パニック障害と退職までの経緯は、こちらに書いています。

パニック障害を隠しながら働いた私が、50代で退職するまでの話
パニック障害を抱えながら管理職として働き続けた50代の私が、退職を決断するまでの葛藤と体験談。誰にも言えなかった日々から会社を辞めるまでのリアルな記録。
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